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第34回日本脳腫瘍病理学会
会 長 吉田 一成
慶應義塾大学医学部 脳神経外科 教授

 平成28年5月27日(金)・28日(土)、東京カンファレンスセンタ-・有明におきまして、第34回日本脳腫瘍病理学会を開催させていただきます。脳腫瘍の治療計画を立てるうえで、正確な診断は適切な治療に欠かせないことは言うまでもありません。画像診断の進歩により、形状、局在に関しましては、正確な診断ができるようになりました。一方、腫瘍の本質ともいえる、病理組織診断は、特に神経外胚葉性腫瘍の組織分類において、必ずしも、clear cutになっていないようにも思えます。発生部位、発生母地、oncogenesisなど、様々な要因を考えると、一つとして同じ腫瘍はないのかもしれません。遺伝子はある意味、個体の設計図かもしれませんが、個々の細胞をみますと決して設計図とは言えません。Epigeneticな要素、細胞間や細胞とマトリックスの相互作用、液性因子の関与など、様々な要因により、個体を形成する細胞は分化します。腫瘍細胞は、様々な分化段階にある正常細胞に、何らかのgenetic、epigeneticな異常が起こり、正常細胞の形質の一部を失い、新たな性格を獲得することにより発生します。そして、腫瘍細胞は、新たな形態を獲得するが、最終的な腫瘍の生物学的動態は、分裂能、浸潤能、転移能、液性因子やマトリックスの産生などによる近傍、あるいは遠隔組織の影響などにより、評価されるべきです。病理学は形態学であり、これは未来永劫変わることはありません。一方で分子生物学の進歩により、同じような分子異常を持つ腫瘍が、異なった病理像を呈し、それにもかかわらず、治療反応性が類似しているような腫瘍も見つかってきています。遺伝子は細胞の単純な設計図ではないことは明白ですので、遺伝子異常のみで、腫瘍の分類をすることは理論的に不可能です。本学会のテーマは、「形態から分子へ」とさせていただきました。脳腫瘍の分類における分子診断の役割は増しつつありますが、形態学から分子生物学へ変わるという意味ではありません。Oncogenesisの観点からも分子生物学は重要です。一方、genetic 、epigeneticな包括的コントロールの結果であり、最終的な表現型である形態学の重要性も言うまでもありません。これからは、分子生物学的所見に基づく分類と、個々の腫瘍の形態を通しての生物学的特徴の予測から、腫瘍の本質を明らかにしていく時代になるのだろうと思います。治療に貢献する脳腫瘍病理診断に貢献する演題をお待ちしております。



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